Agriculture
農業の担い手の高齢化・人手不足、農地の減少が深刻化している中で、 農業をより魅力的な産業へと導くプラントライフシステムズ(以下、PLS)。 農作物の品質と収穫量を向上させ、収益性の高い農業支援システムを開発。 これにより、「採算性が見込めない」、「技術の未熟」、といった問題を解決し、農事業への新規参入をスムーズにします。 農事業には栽培技術、運営技術、販売技術の3つが不可欠です。 農業支援システムでは、これらのノウハウを集約。 技術習得が難しいといわれている農業技術を持たずに栽培できる仕組みを提供しています。 例えばトマトは、機能性・おいしさ・機能性・収穫量・安全性の向上を実現することで、大幅な収益が見込めます。
農業未経験者でも栽培を可能にしたのが、PLSが開発した潅水制御オペレーションシステム「minoRich」とアルカリ培地と養液の組み合わせで栽培する農法「アイリッチ(AI-RICH)農法」です。(この農法は明治大学中林和重先生が研究した「サンゴ砂礫農法のためのノウハウ」を「サンゴ砂培地」やアルカリ培地で活かしたものです。)
また、大学との共同研究により、トマトの糖度や機能性を向上する仕組みを突き止め、そのスイッチを押す環境制御の方法を発見。 これにより、糖度・品質・収穫量が驚くほど高いミニトマトの栽培に成功しています。(約40種の品種実験も終了) この技術により販売先の要望に応じたトマトを品質や糖度を向上した作物を提案が可能になりました。安全性については基本JAS有機農薬を使用するなど、不必要な農薬を使用することなく植物生体本来の力を最大限発揮させることで病気になりにくくする栽培です。 さらに、酸味や甘味を調整したトマトなど、販売先の注文に合わせたカスタマイズも可能になります。
PLSが独自に開発したトマトの栽培支援システムです。
トマトなどの植物の気分(状態)をセンサーが把握。
遺伝子の解析などの実験から、最適な栽培ノウハウが導き出されました。「minoRich」ではそのノウハウを用いて、収量と糖度を上げるために必要な作業だけが、作業者のスマートフォンなどの画面に表示される仕組みです。高速インフラ等にとらわれないデータ送信方法で低コストかつ安定性のあるデータ連携(特許番号:特開2019-050820)が可能にしております。この点は農地が通信インフラ等の脆弱なエリアにあることや海外での使用を見据えて開発されております。
またトマト以外にも、メロン、スイカ、イチゴ、お茶など、さまざまな農作物シリーズも開発中です。
作物の生育状況を正確に予測するためのPLS独自のセンサーシステムとAIを組み合わせた、人も作物を豊か(RICH)になるための農法です。
明治大学が確立したサンゴ砂礫農法*1のためのノウハウを活かし、アルカリ培地と養液の組み合わせで誰にでも栽培する農法を独自に開発。
この特殊培地と、「minoRich」システムと組み合わせにより、糖度・品質・収穫量の向上を実現。 付加価値の高い作物を栽培することで大幅な収益アップを可能にしました。
*1 弊社は、明治大学のサンゴ砂礫農法への適用を前提として同大学農学部中林和重先生が案出したノウハウについて、ノウハウを管理する明治大学及びタカノ株式会社から、弊社の潅水制御オペレーションシステムを介して行われる農法においても使用する旨の許諾を受けております。
「アイリッチ農法®」では、アルカリ環境形成のため、土を使わず化石サンゴを栽培床として使用しています。
サンゴ砂は、土の代わりに近年使用されているヤシ殻やロックウール等が作型変更時に廃棄されるのに対し、何年も再利用できるという利点があります。 環境にやさしく、入れ替えの手間が省け、新設時も簡素化が可能となり、コストも削減できます。
PLSの潅水はかけ流しではなく循環システムのため、利用する水を最大限利用しています。 また、多孔質素材のため潅水(水やり)の間隔が長くて済むのも特徴。抗菌作用による根系の病害減少も期待できます。
PLSでは、サスティナブルに配慮したサンゴ砂での農法が浸透することを見据え、サンゴ砂以外の培地の研究を進めています。